2018年4月 8日 (日)

The Kill Room by Jeffery Deaver

Thekillroom自分の好きなジェフリーは二人居てジェフリーアーチャーとジェフリーディーバーだがジェフリーのつづりがちょっと違う。
Jeffrey Archer
Jeffery Deaver

毎回戸惑うのだ。どうでもいいが。
さて、久しぶりのディーバーの作品 The Kill Roomを読んだ。Lincoln Rhymeシリーズとしては下のリストからすると10作品めで、The Burning Wireを読んだ2011年3月以来になる(ちょうど震災のころだった)。なのでディーバーの作品は8年ぶり。
今回の作品では捜査対象が連邦政府の機関の要員。海外で発生した反米主義者の殺害に関してだ。内通者からもたらされた情報を元に捜査を進める。犯行現場での得られた物証の分析が命のリンカーンライムなのだが、四肢不自由の身としては現場が海外なのは初めてのこと。超ロングレンジのライフルの発射現場において現地警察官と現場検証する際、妨害者によってハイテク車椅子のまま海につき落とされて絶体絶命のライム。海中で溺れるシーンでは自分が溺れているかのような窒息感・恐怖感・絶望感を味わった。このまま死ぬのか~!
捜査が進むにつれ化けの皮が一枚ずつはがれては新しい全貌が見えてくる。後半のひねりの効いたプロットは相変わらず読んでいて楽しかった。この作品では襲う側と襲われる側の視点を入換えて語ることで、襲われる側を心配する恐怖を感じることが出来る。また、襲われる側による罠だったりしてますますしてやられた感を楽しめる。終盤のtwistも冴えていて一回転して元通りということも(笑)。でタイトルのKill Roomとは一体なんなのか。驚異のハイテク兵器とは一体なにか。.....というわけで大変面白かった。

Lincoln Rhyme シリーズはこの作品のあとまだまだ続き、現時点で14作品まで出ている。
1.The Bone Collector, 1997 既読
2.The Coffin Danser, 1998 既読
3.The Empty Chair, 2000 既読
4.The Stone Monkey, 2002 既読
5.The Vanished Man, 2003 既読
6.The Twelfth Card, 2005 既読
7.The Cold Moon, 2006 既読
8.The Broken Window, 2008 既読
9.The Burning Wire, 2010 既読
10.The Kill Room, 2013 ←いまこれ
11.The Skin Collector, 2014 未読
12.The Steel Kiss, 2016 未読
13.The Burial Hour, 2017 未読
14.The Cutting Edge, 2018 未読 ...waiting

The Kill Room by Jeffery Deaver
2018#4
2/26-3/30
Rating: 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 2042 KB
Print length: 640 pages
Publisher: Grand Central Publishing
Publication Date:June 4,2013
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English
ASIN:B00HG5HX52
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Enabled
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Enhanced Typesetting: Enabled
USD 6.27 (Kindle edition amazon.com)
USD 9.84 (amazon.com)
JPY 1723 (Grand Central Publishing amazon.co.jp)
JPY 670 (Kindle edition amazon.co.jp)

2018年3月 4日 (日)

Camino Island by John Grisham

Caminoisland_2

ジョングリシャムを二連読。グリシャムの作品に限らないが、一作品につき大体自分の人生の25時間分ぐらいを費やしていると思うが、通勤時間の暇つぶしとしては上級に位置すると思う(オセロゲームに比べれば)。
さてこの作品、読んでいてグリシャムの作品であることをすっかり忘れていたほど、内容的に彼らしくないものだった。大学の図書館が大事に保管するフィッツジェラルドのオリジナル原稿が盗み出され(この盗むシーンだけでも楽しめた)、そのconsequenceのお話。書店や作家、出版社。そして初版本やオリジナル原稿、稀覯本にまつわるもろもろの世界が描かれる。窃盗グループやFBI、保険会社などのやり口も描かれ、大変楽しめた。あまりはらはらどきどき感は感じなかったが、グリシャムを含む作家を取り巻く世界がこんなものなのかと、少し作家を身近に感じることが出来た。多作で安定した面白さで大変助かっている。


Camino Island
by John Grisham
2018#3
2/5-2/23
Rating: 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1121 KB
Print length: 306 pages
Publisher: Doubleday;Limited edition. (June 6,2017)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English
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2018年2月 4日 (日)

The Whistler by John Grisham

Thewhistlerひさしぶりのグリシャム。邦訳本はまだ出ていないようだ。フロリダ州のインディアン居住地のカジノを巡るコーストマフィアと腹黒い裁判官の悪行を暴くお話。Board on Judicial Conductという(本当にあるのかは分からない)組織は裁判官の不正行為をチェックする機関であり、そこにある裁判官に関する通報が寄せられ(whistler)、捜査が始められる。しかし、悪行は何重にも隠ぺいされていてなかなかしっぽを掴めない。そんな中主人公と相棒が襲われ、瀕死の重傷を負う。相棒は死亡。これの捜査をきっかけに、相手の下っ端を追い詰め、これを完全に落とす。これを梃子にして(司法取引というのかな)一つ上のレベルのに関する情報を吐かせ、というふうに徐々に頂点に向かって捜査が進んでゆく。FBIによる捜査がこれほどうまくいくとは思わないが、読んでいて胸のすく思いだった。自分としては非常に楽しめた。

The Whistler by John Grisham
2018#2
1/5-2/1
Rating: 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1347 KB
Print length: 386 pages
Publisher: Doubleday;Limited edition. (October 25,2016)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English
ASIN: B01C1LUFFK
Text-to-Speech: Enabled
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USD 4.88 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1092 (Hodder paperback amazon.co.jp)
JPY 550 (Kindle edition amazon.co.jp)

2018年1月14日 (日)

Night of Thunder by Stephen Hunter

Nightofthunderボブリースワガーがなんと日本でやくざと日本刀での斬り合いを演じた前作47th Samuraiの続編。新聞記者をしている娘のニッキが覚醒剤メタンフェタミン汚染に関する取材中に何者かの車に追突され意識不明の重体になる。父親として現地で調査するうちにボブリーまでもが危険にさらされる。おりしもNASCARレースが始まる田舎町でいったい何が計画されているのか。
いつもは銃器や弾丸、刀などの武器に関する薀蓄がたっぷり語られるのだが、今回はそれが車になる。もちろん武器も語られるが。タイヤ痕の分析とか、エンジンのチューンアップとか。最後はかなりのはちゃめちゃどんぱちで、派手なアクション好きな自分にとっては面白かった。通にはあまり受けていないようだが。

邦訳本は 黄昏の狙撃手 上下 扶桑社BOOKSミステリー 864+864=1728円
この日本語タイトルはまったく不適切と思う。黄昏?さっぱり意図が分からない。

ちなみに、スティーブンハンターの作品の過去記事は以下の4件。
The 47th Samurai

I, SNIPER 
DEAD ZERO
SOFT TARGET

Night of Thunder
by Stephen Hunter
2018#1
2017/12/5-12/29
Rating : 20 stars (5,5,5,5)
Format : kindle
File size : 3294 kb
Print Length :484 pages
Publisher :Simon & Schuster; Reprint edition (2008/9/20)
Sold by : Amazon Services International, Inc.
Language : English
ASIN :B0016H38LY
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Enabled
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Screen Reader: Supported
Enhanced Typesetting: Enabled
USD 10.61(Kindle edition amazon.com)
JPY 1728 (FUSO-sya books mistery)
JPY 348 (Kindle edition amazon.co.jp)

2017年12月 6日 (水)

このミステリーがすごい!2017

1thedoomsdayconspiracy 2areyouafraidofhtedark 3morningnoonandnight 4roguelowyer 5theblackecho 6theblackice 7theconcreteblonde 8thelastcoyote 9truncmusic 10angelsflight 11bloodwork 12smallbusinessvalvemaker 13fermatslasttheorem 14adarknessmorethannight Sitamatirocket2 Cityofbones_2

2017年度はシドニーシェルダンが3作品、グリシャムが1作品、マイクルコナリーが9作品
他には池井戸潤が2作品、翻訳本が1作品の合計16作品を読んだ。基本的にはマイクルコナリーのハリーボッシュシリーズに浸った一年だったといえよう。年初にシドニーシェルダンを読んでいたことが遠い昔のことのように思う。マイクルコナリーは結構多作なのでまだ未読が10作品以上あるのが楽しみである。今年は順位をつけることにあまり意味はないと思うようになったのでとりあえず羅列としておく。どれも面白かった。駄作はひとつも無しだったので打率は良かった。それにしても一年が早い。このミスの季節になると、年賀状、イルミネーション、クリスマス、そして大晦日にまっしぐらだ(笑)。

2017#1,12/2-/12/19
The Doomsday Conspiracy by Sidney Sheldon

2017#2,12/19-1/6
Are You Afraid of the Dark? by Sidney Sheldon

2017#3,1/10-1/23
Morning,Noon and Night by Sidney Sheldon

2017#4,1/25-2/16
Rogue Lawyer by John Grisham

2017#5,2/17-3/21
The Black Echo by Michael Connelly

2017#6,3/22-4/19
The Black Ice by Michael Connelly

2017#7,4/20-5/18
The Concrete Blonde by Michael Connelly

2017#8,5/19-6/13
The Last Coyote by Michael Connelly

2017#9,6/14-7/6
Trunk Music by Michael Connelly

2017#10,7/7-8/8
Angels Flight by Michael Connelly

2017#11,8/14-9/12
Blood Work by Michael Connelly

2017#12,9/13-9/16
下町ロケット 池井戸潤

2017#13,9/15-9/20
フェルマーの最終定理 サイモンシン 青木薫訳

2017#14,9/22-10/19
A DARKNESS MORE THAN NIGHT by Michael Connelly

2017#15,10/23-10/25
下町ロケット2 ガウディ計画 池井戸潤

2017#16,11/6-12/1
CITY OF BONES by Michael Connelly

2017年12月 2日 (土)

CITY OF BONES by Michael Connelly

Cityofbonesハリーボッシュシリーズの第8作目。タイトルを見て、はて?と首をかしげた。
CITY OF BONES
これはいったい何か?街じゅう骨だらけ?コナリーはそんなホラーものは書かないはずだし。腑に落ちない「分からない感」を秘めたまま読み始めた。するといきなり出てきた。飼い犬が人骨をくわえてきたのだ。ボッシュが担当を割り当てられたこの事件の捜査で、森の中に広がる人骨を鑑識が調査するその領域全体をCITY OF BONESというのだ。鑑識がどこに何が落ちていたかを場所を特定しながら記録していくときに必要なためにこういう言葉を使うのだ。右の第三肋骨は3丁目8番地で見つかった-とか。
捜査は比較的何事も無く順調に進むのだがそれはそれで心地よい。だが、やはりどんでん返しが各所に現れ、捜査が最初からやり直しになったりする。遠い過去に起こった事件は現在生きる人々に悲しみや悲劇をもたらしながら解決へと向かう。ボッシュは悲しみに包まれてびっくり仰天の終結を迎えるのだった。

翻訳ものは「シティ・オブ・ボーンズ」でハヤカワミステリ文庫から出ている。

CITY OF BONES by Michael Connelly
2017-#16
10/6-12/1
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1232 KB
Print length: 453 pages
Publisher: Orion (December 23,2009)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English
ISBN-13: 978-1409116820
ASIN: B0037472LQ
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Enabled
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Screen Reader: Supported
Enhanced Typesetting: Enabled
USD 1.19 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1080 (Hayakawa mistery)
JPY 133 (Kindle edition amazon.co.jp)

2017年11月19日 (日)

下町ロケット2ガウディ計画 池井戸潤

Sitamatirocket2歳をとってくると涙もろくなって困るというのが世の通例だが、自分もまったくその通り。横浜DeNAベイスターズが広島に4連勝してセ覇して喜んで涙したのが24日の晩。その翌朝、通勤電車の中でこの本を読みながら、ガウディ計画の面談でPMDA独立行政法人医薬品医療機器総合機構のGOサインが出た場面で、突如ついに涙腺のストッパーが壊れ、涙が懇々と湧き出てきて止まらなくなりタオルハンカチのお世話になったのだった。久しぶりに熱い涙というものを経験した。満員電車の中で。

下町ロケット2ガウディ計画 池井戸潤
2017-#15
10/23-10/25
評価:19 star (5,5,4,5)
形式:単行本
頁数:371
出版社:小学館
ISBN-13:978-4093864299
発売日:2015/11/10
定価:1620円+税

2017年10月29日 (日)

A DARKNESS MORE THAN NIGHT by Michael Connelly

Adarknessmorethannight 日本語の本はあまりにも早く読み終えてしまうのでこれは困ったこと。そういえば読書を始めたころ、文庫本を読み散らかし始めたころ、本代がえらくかかって困っていた。今のように中古本が簡単に買える環境もなかったし。で、やはりkindleでじっくり読むというスタイルに戻ってみた(ちなみに今回の作品はkindleで639円、文庫本2冊だと2056円もする)。で、またまたコナリー。前回のBlood Workの続編だ。主人公はこの作品のMcCaleb+ハリーボッシュという豪華な顔触れだ。だからこの順番で読まねばならない。
負け伊良部は心臓移植を受けて引退したFBI心理分析官。前作では心臓を提供したドナーの姉から強引な捜査依頼を受けて大変な捜査に巻き込まれた。今作品でも同じパターン、巻き込まれ型捜査。負け伊良部は結婚していて新たに子供まで儲けていた。お相手はなんと前作で捜査依頼をしてきたドナーの姉。なんともややこしい関係だが。依頼された猟奇殺人事件の捜査のほうは相変わらず地道なものだが、なんともハリーボッシュとフクロウに関係があるらしい。やがてボッシュが犯人である可能性が出て(ボッシュシリーズの中でも同様の状況はあったが、またしても)捜査官でありながら疑惑を受けるという状況に。そして、驚くべき結末に向かって大転換が訪れる。タイトルのような、ロスアンジェルスという社会の果てしない暗闇が明らかになってゆく。

邦訳本は「夜よりも暗き闇(上下)」 講談社文庫

※なお、話のきっかけとなっている表紙のフクロウは Bubo virginianus GREAT HORNED OWL アメリカワシミミズクと思われる。

A DARKNESS MORE THAN NIGHT by Michael Connelly
2017-#14
9/22-10/19
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 3387 KB
Print length: 443 pages
Publisher: Little,Brown and Company (January 23,2001)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English
ASIN: B00H8BVXAU
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Screen Reader: Supported
Enhanced Typesetting: Enabled
USD 5.93(Kindle edition amazon.com)
JPY 1028,1028 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 639 (Kindle edition amazon.co.jp)

2017年10月 1日 (日)

フェルマーの最終定理 サイモンシン

Fermatslasttheoremフェルマーの最終定理というのは

2より大きな自然数nについてx^n+y^n=z^nを満たす整数x,y,zの組は存在しない。


というもので、17世紀にフランスでフェルマー氏が予想したものである。本人は証明したというメモを残してはいたが、その証明はどこにも見つかっていないものである。したがって証明されておらず、最終定理ではなくフェルマー予想と呼ぶのが正しいものである。これが350年に渡り、いかなる数学者も証明することが出来なかった超難問なのであるが、これをついに証明するアンドリューワイルズの苦悩に満ちた研究を描いた冒険小説である。あえて冒険小説と言ってみた。最終到達地点が明らかにされているが、歴史上誰一人として到達できていないゴール地点である。そこにたどりつくための道が全く見つからない荒野を全知全霊を駆使してなんとかルートを切り開いてやっと到達するという話なので冒険小説といってもいいはずだ。これはエベレストに最初に登頂する登山家の冒険に似ているし、月に初めて到着しさらに戻ってきたアポロ計画にも似ている。数学と冒険小説なんて結び付きそうにないとは思ったが、この本を読んで未知に挑戦するのは冒険だということが良くわかった。数学の証明というのは1mmたりとも隙があっては無意味なもので、誰にもケチをつけられない完璧な論理でなければならない。完璧だと思われていた証明に小さな傷が見つかって、結局失敗したりした先人達の歩みを研究しながら、数論の中で離れた領域の研究成果に橋を渡したりしながら幅の広いスタンスで高みを目指してゆくワイルズの挑戦は読んでいてわくわくした。ワイルズによる証明の原文は読んでもどうせ1mmも理解できないに違いないのだが、一般人にこれだけ面白く読ませる著者サイモンシンは只者ではない。また、それを非常に滑らかで完全に自然な日本語に訳した青木薫氏も只者ではない。もちろんワイルズという天才数学者は言うに及ばず。歴代の数学者も合わせて凄い人たちの努力によってこの文庫本「フェルマーの最終定理」が出来ているわけで、これに出会えて幸せだった。今更ではあるがこの本は高校生ぐらいのときに読んでいればよかったかなとも思う。

フェルマーの最終定理 サイモンシン 青木薫訳
2017-#13
9/15-9/20
評価:19 star (5,5,5,4)
形式:文庫本
頁数:495
出版社:新潮社
ISBN-13:978-4102159712
発売日:2006/5/30
定価:835円(税込み)

2017年9月24日 (日)

下町ロケット 池井戸潤

Photo娘が「これ面白かった。読む?」と差し出したのが下町ロケット。ちょうどBlood Workを読み終わって、次何を読もうか考えていたタイミングだったので、久しぶりに日本語の本もいいかなと思ってありがたく貸してもらった。そういえばテレビでドラマを見たような気もするし。薄い本なので2~3日で読めるだろう。その間に次に読むべきマイケルコナリーをゆっくり決めよう。特注のネーム入り革製ブックカバーを本棚の奥から引っ張り出してきて本をセットする。このブックッカバー、だいぶ味がついたなぁ、年季ものだものな。
通勤電車内で読むと、これがなんとも読みづらい。だいたいページを捲る必要があるので両手が必要なのだ。一時的にでもつり革から手を外さなくてはならないのだ。
kindleだと左手がつり革で、右手にkindleを持って、ページ捲りも右手親指で出来るのでラクだったことを改めて認識する。文庫本だとするする読めて、1頁の文章量も少ないのでページ捲りが頻繁になりなおさら面倒。あまつさえ、最近指先で紙をハンドリングするのが苦手になってきていることもありページ捲りは本当に面倒!

さて、超久しぶりの文庫本。母国語での読書もなかなか心地よい。読んでいくうちに、テレビで見た記憶が蘇ってきた。そういえば吉川晃司が重役役で出ていてのけ反ったのが印象的だった。町の中小企業が大企業を向こうにして頑張ってロケット打ち上げに貢献するという話。メリハリの利いた書きっぷりはシドニーシェルダンを思わせた。面白くないはずがないという感じである。いやらしい敵に徹底的に苛められなんとか、耐え忍ぶ。資金が持たずにもうだめか...そこであっと驚く大逆転。胸がすかっとする。と思ったら更に強大な敵が出現。搦め手で攻めてくる。さぁ、中小企業の社長はどう対処するのか?!胸のすくような矜持を見せるが、中小企業とは言え会社は社長一人のものではない。社長の趣味で会社を潰されてはたまらないと考える社員が続出するのもうなずける。それでも意地を張るのか。技術者として、一人の男として、父として、経営者として最善の選択は何か。自分だったらどうするか。これこれこうだから自分はこういう選択をするのだという人を納得させるようなステートメントは自分には考え付かない。主人公のこれまでの人生から絞り出された選択にしびれる。でも失敗するかもしれない。頑張れ!と応援しながら読む進む。時おり描写されるプロの職人技にこちらまで納得する。というわけで素晴らしく良く出来たエンターテインメント小説を楽しむことが出来た。半沢直樹(オレたいバブル入行組)、陸王(ランニングシューズメーカーの話)なども彼の作品だと。池井戸潤って凄そうだ。

下町ロケット 池井戸潤
2017-#12
9/13-9/16
評価:18 star (5,5,4,4)
形式:文庫本
頁数:496
出版社:小学館
ISBN-13:978-4-09-408896-0
発売日:2013/12/21
定価:720円+税

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